強風の断崖に張り付き
健気に咲き競うエゾカンゾウ

海に向かって
坂の町、小樽

絵のような小樽運河

   断崖を背に
全室オーシャンビューの
小樽ノイシュロスホテル

積丹ブルーの海原を
  行き交うカモメ

小樽ステーション

天狗山から小樽市街地
 そして石狩湾を望む

 フランス産食材のアレンジ
プーレ、ポルチーニ、フォアグラ

イカ釣り船出漁!

E

小樽

 全室オーシャンビューの部屋からは
      断崖絶壁が迫り

栄華を今に、鰊御殿です


 旭山動物園を出るときには、手荷物が北海道へ来たときの倍になっていました。そうです,お土産が増えたからです。動物園で売られている、ペンギンや白熊のグッズがいかにも可愛く、息子や娘(25歳と23歳)に?とか、知り合いの子供にとか、、実は自分が一番欲しがっていたんですが。そんなこんなで、手荷物が倍に膨らんだというわけです。

 旭川駅へ戻り、コインロッカーに荷物を預けて、旭川ラーメンといきましょうかねと予定を立てているところへ、旭川発札幌行き特急に遅れがでていると構内放送が流れます。今日の宿泊地小樽までは、札幌乗継で2時間以上かかり、宿からの送迎車も依頼していて、アクシデントで行き着けないと困ります。

 これはラーメンどころではありません、今度来た電車に乗り、とりあえず札幌に着いておかなくては。お昼はキオスクで、思い思いに、おにぎり、あんぱん(十勝大豆100%でマジに美味しかったですよ)、サンドイッチなどを買い求め、札幌行きに乗り込みます。フー!どうもいつもどたばたで、、。
 
 旅も三日目、連日の早起きでいささか寝不足気味。食後、列車の揺れにウトウトしてしまいました。目が覚めると、先ほどまでの広々とした丘や草原の景色とは一転、進行方向右手に海が見えてきました。心配した札幌での電車の乗り継ぎも問題なくすみ、小樽へ向かう車内から見える海ですから石狩湾でしょう。

 細かい雨が降っているようで、窓が濡れています。列車は大きな弧を描くようにして、海沿いに進んでいきます。漁師町なのでしょうか、ランタンがつけられた船や、浜に無造作に網が広げられ、番屋風な建物も見え隠れします。前方に沢山の建物が見える大きな町が見えてきました。最後の宿泊地小樽です。

 送迎をお願いしたホテルの車は既に来ていて、ホテル名の入ったバンに乗り込みます。雨は上がっていましたが曇り空、楽しみにしていたホテルからのサンセットは期待薄かも、、。

 小樽駅前はかなりの賑わいで、運河沿いには名高い倉庫群が見え隠れします。明日行ってみようねと三人交互に顔を見合わせます。昔の賑わいを髣髴させる鰊御殿と呼ばれる建物を通り過ぎ、海からの急勾配の坂を上っていきます。

 高度を上げるごとに、海は大きな広がりを伴って私たちの眼前を覆っていきます。この青い海が積丹ブルーと呼ばれる石狩湾で、積丹半島突端の崖の上に聳え建つおしゃれな建物が今日宿泊するホテルです。

 三泊目にしてようやく畳のスペースのある部屋に、布団派の私がそのスペースをゲット!全室オーシャンビューのうたい文句どおり、角部屋の私たちの部屋からは、断崖絶壁のロケーションが広がり、カモメのミナサンが休みなく飛来してきます。

 窓を掠めるようにして飛んでくるものあり、大海原をゆったりと飛翔して、強風にさらされながら、黄色い花を思う存分咲かせているエゾカンゾウンの花群れに降り立つものありで、飽きずに眺めいります。

 夕食までのひと時は露天風呂とサウナタイム!夕方を迎えた積丹ブルーの海は、静かな凪の風を、開け放たれた露天風呂に運んできてくれます。何度か室内と露天風呂を出たり入ったり、最後の締めはサウナで五分、フー!500gぐらいは痩せたかしら?

 大海原を見渡す露天風呂からは、ランタンを灯したイカ釣り船が、次々と沖合い目指して船を進めていくのがみえます。

 暮れ行く海、飛び交うカモメ、沖合いに列を成すイカ釣り船のランタンの灯、旅情をそそる景観に、いやが上にも盛り上がるディナータイム。

 積丹ブルーの海を愛でながら戴く、地元小樽と祝津産の食材を使った本格フランス料理は申し分なく、祝津産ウニ、紫芋、積丹産黒ゾイ、十勝和牛、仁木町産五穀米など、お料理はどれも大満足!

 インターネットで探し当てたこのホテル、キャッチコピーは「海と待ち合わせて、旅に出る」「海と待ち合わせて、星を待つ」。ドイツ語で新しい城を意味するというホテル名のノイシュロス、宿泊を楽しみにしていただけのことはあり素敵な三泊目となりました。

 このホテルはリゾートホテル、各部屋に露天風呂がしつらえられていて、就寝前のひと時、三人が順番にこのお風呂も楽しみます。

 私はゆらゆらと揺れながら海上を灯すイカ釣り船の漁火を眺めながら、ゆったりと湯船に浸かり目を閉じます。 似たような情景を三十五年ほど前の夏に見たことがあり、閉じた瞼の裏に走馬灯の様にあのときの情景が浮かび上がります。
 
 当時私はロシア民謡を習っていて、あれはロシア(旧ソ連)へ本場のロシア民謡を見に行くツアーに参加したときのことでした。横浜から船でウラジオストックに向かう航路の最中、船酔いで食事も喉を通らず、私は二等船室に横たわり、丸い窓から揺れる漁火をみつめていました。 あれから三十五年を経て、再び北の海でこの情景に接するとは、、。

 北の大都市札幌、歴史を感じさせてくれた北大キャンパス、十勝岳連峰に囲まれた伸びやかなl丘陵地富良野。圧倒的なタッチの日本画に唸らされた後藤純男美術館。宮沢賢治自筆の記念碑に出会えた旭川東高校、童心に帰り大いに楽しませてもらった旭山動物園。そして積丹ブルーに彩られた小樽の町。

 四十年来の交友が続く二人の友と行った北の大地への三泊四日の旅は、生涯私の記憶に深く留まることでしょう。いつかまた、北海道へ、、。

いつかまた、北海道